通常上映

タイ映画特集

タイの巨匠チャード・ソンスィー監督を中心に総合図書館収蔵のタイ映画の特集

会期:7月6日(水)~24日(日)※休館日・休映日除く
観覧料:500円(大人) 400円(大学生・高校生) 300円(中学生・小学生) 

※定員制。各回入替制。
※チケットはすべて当日券。前売り券はありません。(チケットの販売は上映の1時間前からです。)
※障がい者の方は無料。福岡市在住の65歳以上の方は250円。(手帳や保険証などの原本の提示が必要です。)
※「わたすクラブ」会員の方は250円。(会員証の原本の提示が必要です。)


チャード・ソンスィー監督について

 

ソンスィー監督(写真左)と佐藤忠男氏
(1994年アジアフォーカス・福岡国際映画祭にて)




タイ映画の巨匠チャード・ソンスィー監督は、タイ南部のナコンシータマラートに生まれた。幼少期を水田地帯で過ごし、伝統芸能の影絵芝居(ナン・タルン)の美術制作や、村の学校の教師といった仕事を経て、バンコクで記事や短編小説の執筆、ラジオ・テレビ番組の脚本等を手がけた。そして1966年、16mmフィルムの長編映画『ノーラ』で映画監督としてデビュー。1977年の大ヒット作『傷あと』は、タイ映画として初の国際映画祭受賞作となった。その後も、『スパンの血』(1979)『プアンとペーン』(1983)『アナザー・ワールド』(1990)『ムアンとリット』(1994)他を製作。40年にわたる映画人生において18作品を送り出し、その多くはタイ独自の文化や民族性を美しく慎ましやかに表現する作品として高く評価された。闘病の後、2006年に他界。1930年代の日本を舞台とした『絵の裏』(2001)が遺作となった。  監督は日本との関わりが深く、特に映画評論家の故・佐藤忠男氏とは“兄弟”と呼び合うほどの親交があった。『傷あと』をタイ国外で初めて紹介したのが佐藤氏であり、以来佐藤氏がディレクターを務めたアジアフォーカス・福岡国際映画祭には三度にわたり参加。『絵の裏』の製作を終えた監督は、佐藤氏について「私が親しい親戚のように思い、深く敬愛」していると述べている。そして佐藤氏は監督逝去の年に総合図書館で開催された「チャード・ソンスィー監督回顧展」に際し、敬意を込めた追悼の言葉を寄せている。  本年3月には、佐藤忠男氏、そしてソンスィー監督作品で度々主演を務めた名優ソーラポン・チャトリー氏も他界したが、総合図書館フィルムアーカイヴでは監督の7作品を35mmフィルムで収蔵しており、タイ映画の名作を長期保存しつつ、現在の上映に至っている。 (参照:アジアフォーカス・福岡国際映画祭2001カタログ)

傷あと The Scar
監督:チャード・ソンスィー 出演:ソーラポン・チャトリー/ナンタナ・ガオクラチャーン




7月8日(金)14:00
7月9日(土)11:00

1977年/35ミリ/カラー/129分/タイ
日本語字幕付き

1930年代、バンコク郊外の農村。サンシーブ村に住む若者クワンと村長の娘リアムは愛し合うが、二人の父親は仲が悪く、リアムの父は二人の仲を裂くために、リアムをバンコクの裕福な知人の家に預けてしまう。タイで失われつつある農村風景が美しく描かれ、自然と人間が調和を保ちながら生活している様子が映し出される。物語はまるでロミオとジュリエットのようであるが、ラストで二人が愛を貫くシーンはタイの仏教的モラルによるものであろう。81年ナント三大陸映画祭でグランプリを獲得、タイ映画で初めて国際映画祭でグランプリを獲得した作品となった。

スパンの血 The Blood of Supan

監督:チャード・ソンスィー 出演:パイロート・サングロリヴッド ララナー・サラワーン




7月6日(水)14:00
7月9日(土)14:00

1979年/35ミリ/カラー/138分/タイ
日本語字幕付き

16世紀、アユタヤ朝時代を舞台にした悲恋ドラマ。隣国ビルマの大軍に襲われた村にドゥアンチャンという娘がいた。彼女はビルマの司令官と愛し合うが、最後はタイ軍の先頭に立ってビルマ軍と戦うのだった。タイ版ジャンヌ・ダルクともいうべき勇壮な戦争映画だが、ビルマ軍を一方的に悪者扱いしていない。

やさ男 Pho Plaalal
監督:チャード・ソンスィー 出演:ソムバット・メータニー ナワラット・ユッタナン




7月7日(木)11:00
7月10日(日)11:00

1980年/35ミリ/カラー/127分/タイ
日本語字幕付き

ウリットは父親が経営する会社の販売課長だが、仕事は適当にして女性を口説いてばかり。叔母の勧めで結婚させられたウリットだが、なかなか浮気癖はなおらない。とうとう浮気をしたら殺すと、妻に銃をつきつけられる。二枚目半の浮気男と妻のやりとりを軽快に描いた、バンコクを舞台にしたコメディー映画。

プアンとペーン Puen and Paeng
監督:チャード・ソンスィー 出演:ソーラポン・チャトリー ヴィロート・クワンタルヒ




7月7日(木)14:00
7月10日(日)14:00

1983年/35ミリ/カラー/132分/タイ
日本語字幕付き

1930年代タイの農村を舞台とした悲恋ドラマ。美しい姉妹プアンとペーン、そして孤児だったローは兄妹のように育てられた。成長したプアンとローは愛し合うのだが、ペーンもまたローが好きだった。日本で最初に上映されたチャード・ソンスィー監督作品で、全編にタイの伝統的な歌や踊り、影絵芝居などが効果的に使われている。

ヌァンチャウィー 愛の炎 Crime and Passion

監督:バンチョン・コーサラワット 出演:シンチャイ・ホンタイ アピチャート・ハーラムチアック




7月6日(水)11:00
7月16日(土)14:00 


1984年/35ミリ/カラー/122分/タイ
日本語字幕付き

ヌァンチャウイーという看護師が死体で発見される。殺人事件として捜査が進むうち夫である医師のウティットが容疑者として浮上する。59年に実際に起きた殺人事件を、場所や名前もそのまま再現し映画化したもの。監督は本作がデビューだが、過去と現在を交錯させた緻密な構成の完成度の高い作品である。

リングの獅子カムシン Khamsing, the Fighter
監督:バンチョン・コーサラワット
出演:タナー・シンサップ マラシー・ナバンチャン




7月8日(金)11:00
7月16日(土)11:00

1986年/35ミリ/カラー/108分/タイ
日本語字幕付き

ムエタイは、キックボクシングとして日本でも知られているが、本作は田舎から出てきた情熱に燃える青年カムシンが、ムエタイで成功するまでを描いたサクセスストーリーである。ムエタイの様々な訓練や、試合前の舞踊と祈り、そして志気を鼓舞するための伝統音楽などが描かれる娯楽作品である。

一度でたくさん  Once Is More Than Enough
監督:マノップ・ウドムデート 出演:シンチャイ・ホンタイ リキット・エークモンコン




7月14日(木)11:00
7月17日(日)11:00

1987年/35ミリ/カラー/105分/タイ
日本語字幕付き

キャリアウーマンのラックはプーケットで休暇を取り、トモンという青年と恋をする。ラックは休暇の終わりに別れをつげるのだが、トモンは彼女に付きまといレイプする。傷ついたラックは告訴するのだが、証拠不足でトモンは無罪となる。急速に経済発展するバンコクの社会問題を背景にした作品。

深海の宝石  The Gem from the Deep

監督:チャード・ソンスィー 出演:ソーラポン・チャトリー シンチャイ・ホンタイ




7月13日(水)14:00
7月17日(日)14:00

1987年/35ミリ/カラー/131分/タイ
日本語字幕付き

1930年代のタイの小島を舞台にした物語。島の若者ルンは、ある日海で大きなルビーを見つける。町と島を往復する船の船長が宝石を狙ってくる。ルンは恋人のカティンに宝石を預けるのだった。コバルトブルーの海と自然の描写が大変美しく、宝石の争奪を巡る物語と、ルンを巡る恋愛が交錯する。


アナザー・ワールド The Two Worlds
監督:チャード・ソンスィー
出演:チャッチャイ・プレーンパーニット チャンチラー・チューチェーン




7月14日(木)14:00
7月18日(月・祝)14:00

1990年/35ミリ/カラー/136分/タイ
日本語字幕付き

若い女性メニーは骨董屋で古い鏡を購入する。鏡をのぞいていたメニーはいきなり鏡の中に吸い込まれてしまう。そこは1893年のタイで、メニーはそこで若い外交官のテープと出会い、タイの独立を保つため共に働くのだった。タイムスリップを描いたSF映画だが、メニーが過去と現在を自由に行き来できるという設定が珍しい。

素晴らしいとき My Wonder Year
監督:ソムチン・スリスパプ 出演:モス・パテイパルン スクシト・タアントオン




7月15日(金)11:00
7月18日(月・祝)11:00

1993年/35ミリ/カラー/116分/タイ
日本語・英語字幕付き

受験を控える高校生のトンは、父親に従いエンジニアを目指していたが、空しさを感じていた。ある日トンの前に、父親と対立して自殺した兄トゥイーの幽霊が現れる。十代向けのコミカルな青春映画だが、映画へのノスタルジー溢れる作品で、タイ版の「ニュー・シネマ・パラダイス」といった趣の作品。

ムアンとリット Muen and Rid
監督:チャード・ソンスィー 出演:チンタラー・スッカパット サンティスック・プロムシリ




7月15日(金)14:00
7月23日(土)14:00

1994年/35ミリ/カラー/127分/タイ
日本語・英語字幕付き

僧侶のリットは川で溺れる女性ムアンを助ける。以来リットが好きになったムアンだが、僧侶は還俗しないかぎり結婚は許されない。そしてムアンの父親は借金の清算のためにムアンを結婚させるのだった。19世紀のタイの史実に基づいた物語。ムアンは女性の権利のために戦ったタイの最初の女性とされている。

ある時一度 Once upon a Time
監督:バンディット・リッタコン 出演:チンタラー・スッカパット サンティスック・プロムシリ




7月21日(木)14:00
7月24日(日)14:00

1995年/35ミリ/カラー/130分/タイ
日本語・英語字幕付き

ダムロンは妻と別居し、三人の子どもは妻が引き取ることになる。父親に会いたい子ども達は母親に黙ってダムロンの家に出かけるが、赤ん坊のバスケットに麻薬組織が麻薬を隠していたため大騒動になる。タイの社会問題を織り込んで、娯楽性豊かに描かれたホームドラマである。

ファン・バー・カラオケ Fun, Bar, Karaoke
監督:ペンエーク・ラタナルアン 出演:パイブーンキャット・キアオケーオ フェイ・アッサウェート




7月22日(金)11:00
7月23日(土)11:00

1996年/35ミリ/カラー/102分/タイ
日本語・英語字幕付き

プーの父親はカラオケバーでヨクという美人ホステスと知り合う。しかし彼女はマフィアの愛人で、父親は手を引くように脅される。それでも父親はヨクをあきらめない。タイ映画ニューウェーブの先駆けとなった作品。享楽的でかつての精神性を失ったバンコクに住む人たちを斬新な感覚で描いている。


少年義勇兵 Boys Will Be Boys, Boys Will Be Men
監督:ユッタナー・ムクダーサニット 出演:ルンルアン・アナンタヤ ウォラヨート・パニットタイパプ




7月22日(金)14:00
7月24日(日)11:00

2000年/35ミリ/カラー/121分/タイ
日本語・英語字幕付き

1941年、タイ南部の町チュムポンで高校生を中心に義勇軍が組織される。41年12月日本軍がチュムポンに上陸。義勇軍は勇敢に戦うのだった。史実を元にした作品。ただし第二次大戦中タイは中立国で、日本軍はタイを通過してビルマに向かうために上陸したものだった。連絡の遅れが戦闘を引き起こしたのだ。高校生たちの青春をさわやかに描いた感動作。


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