企画上映

タイ映画ニューウェーブ!

ブンソン・ナークプー with 空族

助成:一般社団法人長瀬映像文化財団  


会 期: 10/9(水)~10/25(土)※休館日・休映日除く
観覧料: 
大人=600円/大学生・高校生=500円/中学生・小学生=400円/福岡市在住の65歳以上の方・「わたすクラブ」会員・障がい者の方および介護者の方1名=300円(要証明書・会員証原本提示)


トークイベント:10/12(土)
「カンペーン」上映後 15:00-16:00予定 (入場無料)
登壇者(敬称略):
ブンソン・ナークプー、ピヤチャット・ナークプー(プロデューサー)
富田克也(映画監督/空族)、相澤虎之助(映画監督・脚本家/空族)

ブンソン・ナークプー Boonsong Nakphoo

1968年、タイのスコータイの農村に生まれ、10歳から10年間修行僧として寺院で育つ。その後、カセム・バンディット大学院でコミュニケーション・アーツ(映画・ビデオ)を専攻し、2011年に修士号を取得。1995年に短編映画を撮り始め、『Grandfather and Grandson』(1996)、『Going Home』(1997)他がバンコク映画祭で賞に輝く。長編映画では『フォー・ステイションズ』(2012)がドービルアジア映画祭審査委員賞、『ワンダリング』(2016)が 第1回アセアン-中国映画祭2017で審査員特別賞を受賞。2019年アジアフォーカス・福岡国際映画祭で『カンペーン』(2018)を上映。その際、福岡市総合図書館のアーカイブを見学し、計7作品を寄贈された。また、タイ国内では監督業のほか俳優としても活躍している。





ピヤチャット・ナークプー Piyachat Nakphoo

マヒドン大学で社会科学を専攻し、修士号を取得。
Plapen Film Studioのプロデューサーとして、『偉大なる貧しき人々』『フォー・ステイションズ』『ヴィレッジ・オブ・ホープ』『ワンダリング』『シーン・アンド・ライフ』『カンペーン』を手がける。





空族(くぞく)

映像制作集団。2004年“作りたい映画を勝手に作り、勝手に上映する”をモットーに、空族」を名のりはじめる。常識にとらわれない、長期間に及ぶ独特の映画制作を敢行し、配給、宣伝も自ら行なう。作品はすべて未ソフト化。映画作品に『バンコクナイツ』、『典座-TENZO-』(2016, 2019/いずれも富田克也監督)、『バビロン2 THE OZAWA』(2012/相澤虎之助監督)など。 






富田克也(映画監督/空族)

相澤虎之助(映画監督・脚本家/空族)

◎ブンソン・ナークプー監督作品(7作品) すべて福岡市総合図書館所蔵/特に表記ないものDCP上映

10/9水14:00 10/26土14:00

偉大なる貧しき人々
Poor People the Great

2010/タイ/76分/カラー/日本語字幕付き/デジタル上映






監督が生まれ育ったスコータイの農村を舞台に、家庭内の衝突、それぞれが抱えるやるせない思いが、村の自然と日々の生活風景の中で静かに哀愁とともに描かれる。故郷の農村を舞台とした三部作の第一作で、監督自身が設立したPLA PEN WAI THUAN NAM スタジオ初の作品。このスタジオ名は、「水の流れに逆らって上流へ泳ぐ魚」という意味を持ち、これは監督の信条でもある。

10/13日11:00 10/23水14:00

フォー・ステイションズ
Four Stations

2012/タイ/108分/カラー/日本語・英語字幕付き




列車、駅、そして線路が、4つの場所で繰り広げられる人々の営みを結びつけ、様々な人間模様の悲哀が描かれる。監督の故郷の農村を舞台に、名もない人々の名もない物語が、静かに叙情豊かに表現されていく。タイ文学の影響を大きく受けてきたと語る監督は、タイ国内で主流の商業映画とは一線を画す形で、インディペンデント映画の製作を標榜している。

10/10木14:00 10/20日11:00


ヴィレッジ・オブ・ホープ

Village of Hope

2013/タイ/70分/白黒/日本語字幕付き
出演:グライソーン・ナークプー トゥープ・ナークプー




若い兵士ソーンは除隊を前に休暇を取り故郷の村に帰ってくる。家には祖母や親戚たちが住んでいる。父親は借金の末破産して村にはいない。母は家を出ており、兄も行方不明。親戚たちもみな苦しい生活をしており、家に帰ってもソーンは孤独だった。タイトルとは裏腹の現実。ある家族を通して現代の村が抱える問題を描いた作品。本作はタイのフィルムアーカイヴに「タイの映画遺産」として保存されている。

10/14月祝14:00 10/18金14:00

ワンダリング 
Wandering

2016/タイ/121分/カラー/日本語字幕付き






愛する息子を亡くし、妻に捨てられた男は、悲嘆に暮れ、酒浸りの日々を送っている。苦しみや孤独感を忘れようと目的なくさまよい歩く。そんな中、ある僧侶と出会ったことで、男は仏門に帰依することとなる。僧侶に導かれて出家し、奥深い山、そして深緑の森で、男は修行を始める。人の営みを超えた圧倒的な自然に囲まれながら、魂の救いと赦しを求めて苦しみ、そして祈る男の姿は、見る者の胸を打つ。

10/13日14:00 10/19土17:00 10/24木14:00

ソング・フロム・パッタルン
Song from Phatthalung

2017/タイ/120分/カラー/日本語字幕付き 




タイ南部パッタルンの農村に暮らす18歳のフォンは歌手になる夢を抱いているが、恋人はバンコクに去ってしまう。失意の中で先輩のオーたちとバンドを結成し音楽活動を始める。彼らは、貧しい農村地域の若者たちの夢を実現するため地元のゴム農園でのコンサートを企画する。タイ南部の山間部で暮らす少数民族の生活など、歴史的背景も織り込まれながら、農村の風景や生活を軽快なカントリーソングとともに描き出した青春映画。

10/11金14:00 10/19土14:00

シーン・アンド・ライフ
Scene and Life

2018/タイ/ 90分/ カラー/日本語・英語字幕




鳥のさえずりが聞こえる緑豊かな村で、様々な人生のワンシーンが連なり、人々の等身大の生活が静かに情感豊かに描かれる。村の風景、村人の悲喜こもごもの人生や生活が、繊細につづられる群像劇。監督の故郷の農村ワンピクンを舞台とした「偉大なる貧しき人々」、「ヴィレッジ・オブ・ホープ」と続く三部作の最終作。劇中に登場する、年老いた母の住む実家を訪れ料理する男はナークプー監督本人である。

10/12土13:30 10/25金14:00

カンペーン
The Wall

2018/タイ/91分/ カラー/日本語・英語字幕付き
出演:ブンソン・ナークプー コムチャット・ミートブン



映画監督スープは、若いスタッフを連れてロケハンに出て、むかし過ごした場所に向かう。次回作は自分の過去の物語である。貧しい家庭の男子は、僧侶になることでしか未来を切り開くことはできなかった。監督は見習い僧だった少年時代を回想してゆく。ブンソン・ナークプー監督による映画作りについての映画であり、監督本人が、脚本・主演を兼ねている。アジアフォーカス・福岡国際映画祭2019上映作品。

◎空族作品(2作品)/DCP上映

10/12土16:30 10/17木14:00

バンコクナイツ
Bangkok Nites

©Bangkok Nites Partners 2016

2016/日本・フランス・タイ・ラオス/182分/カラー/日本語字幕付き
監督:富田克也 脚本:相澤虎之助、富田克也
出演:スベンジャ・ポンコン 富田克也



バンコクの歓楽街「タニヤ通り」。タニヤ嬢ラックと元自衛隊員のオザワの逃避行を描くロードムービーにして、それを取り巻くタニヤ嬢たちと、バンコクに蠢く怪しい日本人たちの欲望渦巻く群像劇。物語はバンコクからイサーン(タイ東北地方)、そしてラオスへ移動し、現地の人々との深い交流によって完成した。イサーンの伝統音楽モーラムなど、ローカルの音楽をふんだんに盛り込んでいることも本作の魅力になっている。


10/14月祝11:00 10/26土16:00

典座 -TENZO-
TENZO

©空族

2019/日本(全国曹洞宗青年会)/62分/カラー
監督:富田克也 脚本:相澤虎之助、富田克也
出演:河口智賢 近藤真弘 倉島隆行 青山俊董




富士山の裾野に広がる寺で、智賢は重度の食物アレルギーを抱える息子と暮らしている。一方の兄弟子・隆行は福島県沿岸部にあったかつての寺を津波によって流されてしまった。演じているのは、全国曹洞宗青年会の実際の僧侶たち。曹洞宗の高僧・青山俊董老師の元へ実際に智賢が訪ね、交わされた対話を軸に現代日本の僧侶たちの日常が、フィクションとドキュメンタリーの枠を超え描かれる。


上映スケジュール

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