企画上映 

収蔵ドキュメンタリー映画選

日本のドキュメンタリー映画史に残る傑作に加え、あまり上映される機会の少ない文化映画もセレクトして上映します。


会期:1月22日(水)~1月26日(日) ※休館・休映日除く 
◎すべて福岡市総合図書館収蔵作品
観覧料: 
大人=500円/大学生・高校生=400円/中学生・小学生=300円/福岡市在住の65歳以上の方・「わたすクラブ」会員=250円(要証明書・会員証原本提示)/障がい者の方および介護者の方1名=無料(要証明書提示)


1/24金11:00 1/25土14:00

教室の子供たち

1954/日本(岩波映画製作所)/29分/白黒/16ミリフィルム上映
監督:羽仁進



下町の小学校を舞台に二年生の教室現場にカメラを入れ、児童の自然な行動を記録した。勉強する子どもたちの姿を記録する方法としての隠し撮りをせず、子どもたちが教室に据えられたカメラやスタッフを意識しなくなるまで、十分な時間をかけて撮り上げた。文部省の委嘱による教員向けの映画ながら、いきいきとした子どもたちの姿を捉える。

絵を描く子供たち

1956/日本(岩波映画製作所)/38分/パートカラー/16ミリフィルム上映
監督:羽仁進



「教室の子供たち」の姉妹編。東京都江東区のある小学校の春、それぞれの家庭から心づくしの服装で集まってきた子どもたち。彼らにとって初めての図工教育において、当初躊躇しながらも、恐る恐る絵を描くことで表現し始める過程を映す。監督の羽仁進は、岩波映画製作所設立に参加し、教育・記録映画を手がけ、その後ドキュメンタリーの手法を用いた劇映画で高い評価を得た。

1/22水14:00 1/26日11:00

絵図に偲ぶ江戸のくらし 

1978/日本(岩波映画製作所)/33分/カラー/16ミリフィルム上映
監督:時枝俊江



安政時代の江戸、本郷通りに店を構えた伊勢屋吉左衛門が遺した2巻の絵図を丹念に辿る。当時のいきいきとした江戸庶民の生活の喜びを見つめていくドキュメンタリー。1978年度「キネマ旬報」文化映画ベスト・テン第一位。時枝俊江は1951年に岩波映画に入社し、幼児教育、地域文化財、歌舞伎などを題材とした数多くの作品を発表した。

歌舞伎の立廻り

1981/日本(桜映画社)/34分/カラー/16ミリフィルム上映
監督:藤原智子




歌舞伎研修生向けの教材シリーズとして、見せ場となる「立廻り」について解説する。「立廻りの神様」と称された坂東八重之助による指導や演出プロセスなどを記録している。監督の藤原智子は、1960年の監督デビュー後、子育てを経て、47歳で監督業に復帰した。能、歌舞伎等の記録映画を多数監督し文部大臣賞、芸術作品賞等を受賞した。

1/23木14:00 1/26日14:00

ニッポン国古屋敷村

1982/日本(小川プロダクション)/212分(途中5分間の休憩あり)/カラー/16ミリフィルム上映
監督:小川紳介



小川紳介監督をはじめとする小川プロは、1974年から山形県牧野村で農業をしながら映画を作り始める。映画の前半は稲作についての科学映画のように展開し、後半は蔵王山系にあるわずか8戸の過疎の村・古屋敷村に住む人々の記憶を記録する。ひとつの山村を舞台にした壮大な歴史絵巻が広げられる。小川紳介監督とスタッフが自ら農業を営みながら作った傑作。

1/23木11:00 1/24金14:00 1/25土11:00

アントニー・ガウディー

1984/日本(勅使河原プロダクション)/72分/カラー/35ミリフィルム上映
監督:勅使河原宏 音楽:武満徹




スペインの世界的建築家アントニー・ガウディー(1852-1926)の作品の魅力に迫ったドキュメンタリー映画。ガウディーの故郷を訪ね、スペイン、バルセロナにあるサグラダ・ファミリアやグエル公園等の建築と街の風景を見事に描いていく。監督は「砂の女」(1964)など、安部公房原作・脚本作品を複数手掛けた勅使河原宏。


上映スケジュール

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