企画上映

アーカイブ・コレクション Part18

井土紀州 and/or

スピリチュアル・ムービーズ

現代映画の特異点であり続ける映画制作集団スピリチュアル・ムービーズと/あるいは井土紀州による初期作から最新作までを一挙上映し、その唯一無二の足跡を辿る。

◎特に表記ないもの 製作:スピリチュアル・ムービーズ/監督:井土紀州


会期:2月22日(水)~3月2日(日) ※休館・休映日除く 
観覧料: 
大人=600円/大学生・高校生=500円/中学生・小学生=400円/福岡市在住の65歳以上の方・「わたすクラブ」会員・障がい者の方および介護者の方1名=300円 (要証明書・会員証原本提示)


2/24月休14:00
特別料金プログラム 一般1400円/学生・各種割引700円

※上映後トークイベント
登壇:井土紀州(映画監督・脚本家)、吉岡文平(プロデューサー/スピリチュアル・ムービーズ代表)ほか

漂着物 

2017/32分/カラー/デジタル
脚本:小谷香織 井土紀州 
出演:細江祐子 本多章一

202X年、オリンピックの喧騒は過ぎ去り、様々な廃墟と凄まじい量の廃棄物が残された首都・東京。西澤修也は、海辺の廃墟に住みつき、流れ着いたゴミを拾って生計を立てて暮らす。修也の生活圏に、一人の女・咲が迷い込んできた。言葉を交わし、触れ合ううちに、二人の過去が次第に明らかになり、のっぴきならぬ事態に二人を追い込んでいく。



 

雲がくれ  (新作初上映)

2025/40分/カラー/デジタル
出演:竹内香帆 前田瑞貴 小田篤

あずさは連絡が取れなくなった彼氏のアパートを訪ねると、留守らしく応答はない。諦めて帰ろうとすると、彼氏が着ているはずの服を着た男を見かける。どうしても彼氏の居場所をつきとめたいあずさはその男に頼み込み、大家とともに彼氏の部屋に入った。そして、3人がそこで見つけたものは…。




2/22土17:00 3/1土17:00 ※3/1は英語字幕版

百年の絶唱

1998年/87分/カラー/いずれも16ミリフィルム上映

うち棄てられた「物」や「土地」に宿る怨念を描いた、痛切な魂の物語。1998年に渋谷ユーロスペースで公開され、僅か8日間の上映にもかかわらず、およそ1,000人もの観客を動員した1990年代屈指の映画。8ミリフィルムゆえに上映が限定されている。当館が作製した16ミリ版と、特別に英語字幕版も上映する。




2/23日11:00

第一アパート

1992/映像集団バイマツ/58分/パートカラー/デジタル
監督:井土紀州+吉岡文平

男は正体不明の不安と頭痛に悩まされている。その謎を解く鍵は、男が幼少期を過ごした場所にあった。男は謎を解明するため故郷に向かう。『百年の絶唱』につながっていく様々なモチーフがモノクローム/パートカラーの映像で重層的に描かれていく。1992年の上映時には崔洋一や青山真治らに絶賛された。




人に歴史あり~十八歳の暗黒

2008/10分/カラー/デジタル

第3回ガンダーラ映画祭に向けて2008年に製作された短篇作品。カメラなし撮影なし、という異色作に井土の妄想力が炸裂する。新聞社会面片隅の記事から、井土は事件の真相と時代の関わりを探ってゆくが…




2/23日祝14:00
※上映後トークイベント

登壇:井土紀州(映画監督・脚本家)、吉岡文平(プロデューサー/スピリチュアル・ムービーズ代表)ほか

ヴェンダースの友人

2000/75分/カラー/デジタル

ヴィム・ヴェンダースの幻の初期作品が一日だけ東京で上映された。そこで井土は、ある友人と10年ぶりの再会を果たす。その後大阪へと帰郷した彼を訪ねて行われた二人の対話や、彼の3人の友人たちの会話を軸に、「映画における歌」を考察してゆく。





2/24月休11:00

行旅死亡人

2009/日本ジャーナリスト専門学校/105分/デジタル

滝川ミサキは、ノンフィクション作家を目指す24歳。ある朝、奇妙な電話がかかってきた。なんと、彼女の名を名乗る女が重病で入院したらしい。友だちのアスカとともに病院を訪ねた彼女は、そこに意外な人物を発見する。彼女は一体なぜ、他人になりすまして生活しなければならなかったのか?




2/27木11:00
LEFT ALONE 1

2005/93分/カラー/デジタル



2/27木14:00
LEFT ALONE 2

2005/109分/カラー/デジタル



『1』では、ニューレフトの誕生から、花田清輝と吉本隆明の論争、68年の安保闘争に至る過程を絓(すが)秀実、松田政男、鎌田哲哉、柄谷行人、西部邁とともに様々な角度から検証する。『2』では、68年革命の思想と暴力という問題、1970年7月7日の華僑青年闘争委員会に始まる在日朝鮮人・中国人等に対する反差別闘争の衝撃、毛沢東主義の新たな可能性から、2000年代の大学再編と自治空間の解体をめぐって、ニューレフトの行方が、絓秀実、松田政男、柄谷行人、津村喬、花咲政之輔によって語られていく。

3/1土11:00
ラザロ -LAZARUS-
蒼ざめたる馬 篇
(40分)
+ 複製の廃墟 篇
(80分)

 



3/1土14:00
ラザロ -LAZARUS-  
朝日のあたる家 篇
(81分)


ラザロ-LAZARUS-
社会からはみだした女たちを組織し、資産家の子息を殺してその財産を奪い、偽札をばら撒いて経済テロを目論む。この世界の破滅とその後に訪れるであろう再生を希求する女、マユミ。この三篇の物語は、彼女の闘争の記録であり、愛と憎しみの軌跡であり、彼女の意志に共鳴した女たちの精神の叫びである。
2007/京都国際学生映画祭2003運営委員会、伊勢映画人会、スピリチュアル・ムービーズ/201分/デジタル

3/2日11:00

犀の角

2009/日本映画学校(現・日本映画大学)/53分/デジタル

高校生・鈴江崇が住む町に、「カフ・サマージ」と称する宗教団体が移住してきた。謎めく教団の活動に、地元住民は警戒心を強めていく。ひょんなことから崇は信者である少女と交流を重ねる。少女の抱える心の闇に触れ、次第に惹かれていく崇。一方、教団に対する嫌がらせは日を追ってエスカレートしていった。



土竜の祭

2009/映画美学校/51分/デジタル

ホームヘルパーの朝子、霞、千晴。担当する熊谷老人からお金を振り込んできてくれないかと頼まれ、朝子は、足が不自由な熊谷に代わってお使いに出かける。すると、街で友人に出会い、「借りっぱなしのお金を返して」と迫られ、手持ちのない朝子は、思わず預かっていたお金を使ってしまう。




3/2日14:00

泥の惑星

2010/日本映画学校(現・日本映画大学)/53分/デジタル

農業高校に通うハルキ達は毎日泥まみれになってレンコンを収穫し、なんとなく楽しく過ごす日々。ある日、ハルキは天文部の転校生、アキに一目惚れしてしまう。そうして回り始めたハルキの歯車につられるようにして、仲間達の歯車もまた回り始める。一方、校内の植物は原因不明のまま枯れ始める。



路地へ ~中上健次の残したフィルム

2000/SLOW LEARNER、BRANDISH/64分/35mmフィルム上映
構成・監督:青山真治 旅・朗読:井土紀州

小説家・中上健次(1946-1992/「枯木灘」「地の果て 至上の時」)が生まれ、その小説の舞台とした路地がかつてあった場所で、海で、中上の小説を、紀州のイントネーションで読み、彷徨し、途方に暮れる。そして、ふと幻でも見るように“路地”を目にする。




上映スケジュール

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