企画上映
没後10年 原節子
日本映画黄金期を代表する映画女優・原節子。没後10年の節目に収蔵する出演作を一挙上映します。
◎すべて福岡市総合図書館収蔵作品/特に表記ないもの35ミリフィルム上映
会期:4月2日(水)~4月20日(日) ※休館・休映日除く
観覧料:
大人=500円/大学生・高校生=400円/中学生・小学生=300円/福岡市在住の65歳以上の方・「わたすクラブ」会員=250円(要証明書・会員証原本提示)/障がい者の方および介護者の方1名=無料(要証明書提示)
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4/4金11:00 4/12土14:00
河内山宗俊
1936/日活=太秦発声/白黒/81分/16ミリフィルム上映
監督:山中貞雄
出演:河原崎長十郎 中村翫右衛門
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浪人・金子市之丞は夜店で甘酒を売るお浪がお気に入り。お浪の弟・広太郎が河内山宗俊の居酒屋に出入りしたことから、宗俊もお浪と出会いその純粋さに惹かれる。ところが広太郎の借金のためお浪が売られそうだと知った市之丞と宗俊は、お浪を救うため立ち上がる。歌舞伎を原作とした映画だが、自由に脚色されている。可憐なお浪を当時15歳の原節子が演じている。監督は夭折の天才・山中貞雄。
4/5土11:00 4/9水14:00 青い山脈〈新子の巻〉
4/5土14:00 4/10木14:00 續 青い山脈
1949/藤本プロ/白黒/各91分
監督:今井正
出演:池部良 原節子
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梅光女学校の寺沢新子は雑貨屋で留守番をしていた金谷六助と知り合う。そして新子にあやしげなラブレターが届く。同級生のイタズラと思った新子はクラス担任の島崎に相談、島崎はクラスの問題として生徒と議論する。このことで学園は大騒ぎとなっていく。石坂洋次郎原作の映画化だが、本作は民主主義啓蒙を目的に作られており、思春期の恋愛を明るくユーモアをこめて描いている。主題歌と共に大ヒットした。
4/6日14:00 4/16水14:00
お嬢さん乾杯
1949/松竹(大船)/白黒/89分/16ミリフィルム上映
監督:木下恵介
出演:佐野周二 原節子
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自動車整備工場を経営する石津圭三は仕事一辺倒で、34歳で独身だった。ある日取引先から旧華族の令嬢・泰子との縁談を持ちかけられる。身分が違うと嫌がる圭三だったが、会ってみると泰子の美しさに一目惚れ。しかし二人の交際はギクシャクしたものだった。戦後の華族制度の廃止、新興成金の誕生などの社会背景盛り込んだコメディタッチの作品。原節子が木下恵介監督作品に出演した唯一の映画。
4/3木11:00 4/20日11:00
晩春
1949/松竹(大船)/白黒/108分
監督:小津安二郎
出演:笠智衆 原節子
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東大教授の曽宮周吉には一人娘の紀子がいた。周吉は妻を亡くした後身の回りの世話を紀子に頼っていたが、紀子も適齢期を迎えていた。ある日叔母から縁談を持ちこまれる。父親が一人暮らしになることを心配する紀子を安心させようと、周吉は再婚を考えていると言ってしまう。本作から小津監督は野田高悟と共同で脚本を書くようになり、数々の傑作が誕生する。また原節子が初めて小津映画のヒロインとなった作品である。
4/3木14:00 4/19土14:00
麥秋(麦秋)
1951/松竹(大船)/白黒/125分
監督:小津安二郎
出演:笠智衆 原節子
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間宮紀子は28歳のOL。ある日伯父から縁談をもちかけられ、会社の上司の佐竹からも見合いを勧められる。間宮家は紀子の結婚を巡ってちょっとした騒ぎになる。しかし最後に紀子が結婚を決意したのは意外な人物だった。名作「晩春」のスタイルを踏襲しながら、登場人物を増やしている。「晩春」「東京物語」と並んで小津の代表作とされ、小津の最高傑作という評価もある名作。
4/11金14:00 4/20日14:00
白痴
1951/松竹/白黒/166分
監督:黒澤明
出演:三船敏郎 森雅之
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復員してきた亀田は故郷北海道への帰路、赤間と知り合う。二人は札幌の写真館に飾られた妙子の写真に心惹かれる。やがて妙子と知り合った二人だが、赤間は金の力で妙子と結婚しようとする。妙子は亀田にも惹かれるものを感じるのだった。ドストエフスキーの同名原作の舞台を日本に移して忠実に映画化したものだが、セリフの多い原作を映像的に表現しようとしている。妙子を演じる原節子の美しさが際立つ。
4/4日金14:00 4/13日11:00
めし
1951/東宝/白黒/97分
監督:成瀬巳喜男
出演:上原謙 原節子
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岡本初之助と妻の三千代の夫婦は大阪でつつましく暮らしていた。恋愛結婚して5年だが、最近は夫婦の会話も少なくなっていた。ある日初之助の姪の里子がやってくる。奔放な里子に振り回される三千代の不満はつのり、働くことを考える。林芙美子の遺作の映画化。成瀬監督が原節子や上原謙を初めて起用した作品で、50年代の日本映画黄金時代の幕開けを告げる秀作。
4/2水14:00 4/13日14:00 4/17木14:00
東京物語
1953/松竹/白黒/136分
監督:小津安二郎
出演:笠智衆 東山千栄子
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尾道に暮らす老夫婦・周吉ととみが東京で暮らす子どもたちに会いにやって来る。医学博士の長男・幸一は忙しく、美容院を経営する長女・志げも店が忙しく親の面倒を見れない。二人の世話をするのは戦死した二男・昌二の嫁の紀子だけだった。日本映画のみならず世界の映画史おいても最高峰の評価を得ている小津安二郎の代表作。今もなお世界中の映画監督に影響を与え続けている。原節子は紀子役で出演。
4/6日日11:00 4/18金14:00
山の音
1954/東宝/白黒/94分
監督:成瀬巳喜男
出演:山村聰 原節子
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尾形修一と菊子の間に子どもはなく、修一は浮気をしており、夫婦関係は冷え切っていた。修一の父・信吾はかいがいしく舅夫婦の世話をする菊子が不憫だった。ある日菊子は外出するが、それは修一の子どもを堕すためだった。川端康成原作の映画化。菊子と信吾の間に漂うエロチックでサスペンスに満ちた関係が本作の特徴である。成瀬映画の代表作の一本。
上映スケジュール
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