企画上映
アジアの女性映画監督再考
第8期:モンゴル/マレーシア/タイ/東ティモール/ウズベキスタン/シンガポール
2月22日(日)~3月8日(日) ※休館日・休映日除く
収蔵作品を中心にアジア各国の女性監督による作品を特集上映します。
◎すべて福岡市総合図書館収蔵作品
観覧料:
大人=500円/大学生・高校生=400円/中学生・小学生=300円/福岡市在住の65歳以上の方・わたすクラブ会員=250円(要証明書・会員証原本提示)/障がい者の方および介護者の方1名=無料(要証明書提示) |
2024年から継続してきた「アジアの女性映画監督再考」は今年度末の第8期をもって収蔵している作品をおおよそ一巡します(今後の上映企画のため「女性映画監督再考」では取り上げなかった作品・作家もあります)。
アジアには本当にたくさんの女性映画作家が活躍してきたことが確認できました。日本ではあまりご紹介されることの少ない監督たちもたくさんいますので、企画ごとに、監督たちのプロフィールを少しずつアップデートして、シネラのホームページ内で公開しています。(http://cinela.com/gaiyou_kantoku_202408.html)
これは、福岡市総合図書館にアーカイブするアジア映画の一側面を記録する貴重な資料になりました。プロフィールを読むだけでも、国・地域・年代によってさまざまな境遇であったことを知ることができます。苦境のなかで映画を監督することに辿り着いた方も珍しくありません。
当館に収蔵している作品に限ってですが、隣国である韓国の女性監督作品が比較的少ないのが意外でした。もちろん韓国には優れた女性監督はたくさんいます。11月には「成績表のキム・ミンヨン」の監督、イ・ジェウンさん、イム・ジソンさん、「ウォンジュ・アカデミー劇場の記録」の監督のおひとりであるイ・ミヒョンさんにはシネラにお越しいただき、新世代の風を感じさせてくれました。
2024年にシネラで上映した映画「オマージュ」(本作監督のシン・スウォンさんも女性です)は、主人公は中年の女性映画監督(演じるのは「パラサイト 半地下の家族」を見たら忘れられない家政婦役のイ・ジョンウンさん)。1962年のホン・ウノン監督作「女判事」の、失われたフィルムを探していきます。母であり、妻であり、壮年期を迎えたひとりの女性監督が、ある女性監督の在りし日の姿を追う「オマージュ」は静かな秀作です。現在配信などで比較的簡単に見ることができます。
余談ですが、「オマージュ」に登場する映画資料の展示スペースで、先日シネラで修復版を上映した映画「未亡人」(1955/監督:パク・ナムオク)の撮影時に、幼い娘を背負って現場に通っていたパク監督の姿を写した写真がちらりと紹介されます。パク監督は「未亡人」のあと、映画を監督をすることはありませんでした。 (学芸員・杉原) |
2/22日14:00 2/27金11:00
枷(かせ) Shackles
1991/モンゴル/白黒/75分/35ミリフィルム上映/日本語・英語字幕付き
監督:ナンサリーン・オランチメグ
出演:S. ゴンボオチル |
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トグルドゥルは父の死後、ホームレスの少年たちの仲間に入っている。大人たちの泥棒の手下になり、手に入れた金で父の墓を作りたいと思っている。暗闇と光が配置された硬質な撮影と、生き生きとした少年たちへの演出が傑出している秀作。主人公のゴンボオチルは高く評価され、1992年モンゴル児童機関金メダルを獲得した。
2/23月祝11:00 3/5木14:00
ジミ・アスマラ
Jimi Asmara
1994/マレーシア/カラー/105分/35ミリフィルム上映/日本語・英語字幕付き
監督:エルマ・ファティマ
出演:ハニ・モフセン、ラジャ・アズラ |
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1950年代から60年代、独立当時のマレーシアのイポー市を舞台に、人気歌手ジミ・アスマラの生涯を描いた作品。まだ植民地の雰囲気が残るマレーシアでジミ・アスマラと彼に恋するウンク・イクラニの許されざる恋が、繊細なタッチで描かれる。当時の歌がふんだんに聴けることも本作の魅力。
2/23月祝14:00 3/6金14:00
ラスト・マレー・ウーマン
The Last Malay Woman
1997/マレーシア/117分/35ミリフィルム上映/日本語・英語字幕付き
監督:エルマ・ファティマ
出演:エイズラン・ユソフ、ファニダ・イミラン |
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劇作家のハイカルはマレー人にとっての演劇について悩んでいた。東海岸のリゾートにやってきたハイカルは、ロンドン留学経験を持つ女性ムスティカと出会う。ムスティカの婚約者は急進的なイスラム教徒だった。近代化の波と、様々な人種や宗教が入り混じるマレーシアおけるアイデンティティーについて考察した作品。
2/26木11:00 3/7土14:00
ワン・ナイト・ハズバンド
One Night Husband
2003/タイ/カラー/118分/35ミリフィルム上映/日本語・英語字幕付き
監督:ピムパカー・トーウィラ
出演:ニコル・テリオー、シリヤゴーン・プッカウェート |
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シパンはナパットと結婚するが、結婚式の夜、不審な女性からの電話の後ナパットは姿を消してしまう。ナパットの行方を探すうち、シパンは彼女の知らないナパットの一面を知っていく。二人の女性と一人の男性の愛憎渦巻く作品で、心理描写に重点をおいた本作はタイ映画のニューウェーブとして評価された。
2/26木14:00 2/28土11:00
ここに陽はのぼる~東ティモール独立への道
Where the Sun Rises
2006/東ティモール=シンガポール/カラー/78分/デジタル上映/日本語・英語字幕付き
監督:グレース・パン |
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2002年にインドネシアから独立した東ティモールの、独立に至る過程を描いたドキュメンタリー映画。映画のガイド役を務めるのは、東ティモール初代大統領のシャナナ・グスマン。映画はグスマン大統領の祖国に捧げる詩から始まる。戦闘の傷跡が残る街や、インドネシア軍による虐殺の後遺症に苦しむ人々などが描かれる。
2/27金14:00 3/8日11:00
天空の路
The Road Under the Heavens
2006/ウズベキスタン/カラー/75分/35ミリフィルム上映/日本語・英語字幕付き
監督:カマラ・カマロワ
出演:アジズ・ラメトフ、ザリナ・ニザメトディノワ |
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美しい女性ムハバットは、若い男と恋に落ち、妊娠する。それを知った男は軍隊に入ってしまう。非難する家族からムハバットは家から逃げ出し、倒れていたところをアジズに助けられる。多くの民族音楽やダンスが盛り込まれ、象徴的な語り口で描かれる。ウズヘキスタンの文化をモザイクのように織り込んだ作品。
2/28土14:00 3/8日14:00
スター誕生
Already Famous
2011/シンガポール/113分/デジタル上映/日本語・英語字幕付き
監督:ミシェル・チョン
出演:ミシェル・チョン、エイリアン・ホァン |
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マレーシアの田舎町に暮らすキャオはスターを夢見る。シンガポールでオーディションを受けるが、あっさり落選。やむなく化粧品販売をしながらチャンスを待つ。そしてコーヒーショップの店員クリストファーと懇意に。監督・主演のミシェル・チョンはシンガポールの人気スター。コミカルで心温まる。
上映スケジュール
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